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日野屯所便り
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紫陽花祭と黒鉄ヒロシ展

 ようやく高幡不動に出かけてきました!
 土曜日の昼間だったので、紫陽花祭開催
中でもあり、まぁ混んでる事!紫陽花はまだ
色づきはじめたばかりでした。あと2週間ぐら
いで山全体が青色になるかなぁ。

池の灯篭の上で鴨が身繕いしていました

 目当ては書と黒鉄ヒロシ展ということで、奥の大日堂へと足を運ぶと、日頃は見られない茶室の庭が紫陽花祭の期間限定で公開されていました。
 手入れされた庭はきれいでしたね。別に取り立ててどうということもないんですが、奥向きの庭ということで、どくだみまできれいに見えました(笑)。庭へ向かう飛び石の道に大きな紫陽花の株が並んでいたんですが、人の背丈をゆうに越える高さがあります。こんな大きいのは初めて見ました。もう少し紫陽花の色が着いた頃にもう一度見に来ようと思います。

 こちらは大日堂前の水琴窟です。
 大きな枝垂梅の下にあって、覆いかぶさるように垂れている枝には青梅がぽつぽつ生っていました。竹の樋から細く水が流れていて、つくばいから水琴窟に滴が垂れて音が鳴ります(大きな玉砂利のような石の下から)。金属質の清涼感のある音が微かに聞こえて、梅雨の蒸し暑さをひと時忘れさせてくれます。
 側に八重咲のどくだみが咲いていました。八重もあるなんて知らなかった!
 さてお目当ての大日堂。ここには鳴り龍があります。大日如来像の前に6畳ほどの板の間があり、その天上一杯に龍の絵。手を打つとジンというような反響音がしました。
 今回の特別展示、まず書の軸は榎本武揚、松本良順、徳川慶喜のお三方。
 榎本武揚の字は、まぁ美しい。私はずっと榎本の戦略がヘボだから歳さんが苦労したと思っていたから榎本は好きでない(笑)のですが、字はきれい(笑)。女文字かというほど繊細なところがあり、やや崩した楷書のお手本のような整った字でした。隣の松本良順の字は、もう豪傑と言う字です。大らかで自信に満ちてのびのびとした筆遣い。こうして比べると、きっと筆跡には性格が出るように思われますから、榎本武揚は繊細で女性的な人だったんでしょう。
 驚いたのは慶喜の書です。墨痕鮮やかというんでしょうか、自信満々の線の太い字で、しかもそれなりの整った字です。なんかあの人って気違いの紙一重ってイメージがありましたが(私だけか?笑)、この字はアホの字ではないです。やっぱり帝王学は身に着けていたということでしょうね。お見事です!ちょっと見直した(笑)。

 黒鉄さんの絵は、これはもう、出来るならもって帰りたい!どれも新撰組関連書物の挿絵なり装丁なりにたっぷり使える見事さです。この人の独特のタッチって好きだなぁ。
何分の1というような記載があったので、もしかしたら一部売られているのかも。
 ま、とても私なんぞ買える身分でもなく。漫画で堪能して、絵は諦める、と。

 お堂の中を巡る回廊の奥の部分にたくさんの位牌が並んでいます。その真ん中に歳さんと近藤さんの位牌もありました。ま、「土方歳三の菩提寺」と謳っていますから当然ですが、遺骨もない墓もないで菩提寺ってのもねぇ、変なもんです。

 土曜日の昼間なんて、来るもんじゃないわ。遠慮ないおっさんおばさんが大声上げていたりするので、早々に帰りました。また紫陽花がきれいになった頃写真撮ってきますね。

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