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日野屯所便り
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「石田散薬を作ろう」!前編

台風の後、2日ほどはカラッとして本当に気持ちよかったのに、そういう都合のいい日はあっという間に過ぎ去るのね。そして、いざ肉体労働するという日は、最悪の不快指数100%、蒸し風呂日和でありました。

行ってまいりました、新撰組体験イベント!
日野市郷土資料館、新撰組のふるさと歴史館、土方歳三資料館 共催で「夏休み親子新撰組づくしコース」と「石田散薬再現コース」の2コースあり、各30人程が参加。私は「石田散薬再現コース」の方に参加しました。

この暑い中、物好き・・あ、いや、まじめな新撰組マニアが集まりました。一人で応募する人なんていないだろうな、と思っていたら、ポツポツいました。なんと埼玉から朝6時起きでこられた方も。熱心な新撰組ファンのエネルギーで日野は支えられています。

多摩モノレール万願寺駅に朝9:00に集合した一行は、先ず土方歳三資料館へ。先に親子コースの人が見学している間、はす向かいにある公民館でミーティング。今回のイベントは今日のミゾソバ採集と1ヶ月後の石田散薬作りという中あき2日の日程なので、おおよその予定と作業内容のレクチャーを受けた後、再現コースの私達も土方歳三資料館を見学。

土方歳三資料館は今年展示室を拡張して新しくなりま
した。門を入って入り口は以前と変わっていませんが、
中にはいると奥に広くなっていて以前の和室の倍以上
あります。3方の壁が展示ケースとなっており、お仏壇は
ありませんでした。広くなった分、ゆったり展示で、昔の
建物の模型も新しく加わっています。
今回、館長自ら解説してくださって、更にご好意で参加
者全員に歳さんのクリアファイルのお土産まで頂きまし
た。
さて、いよいよミゾソバの刈り取りです。資料館からてくてくと歩き、新井橋を渡った先の水路へ。親子コースは右の遊歩道脇、再現コースは左へ入った田んぼの脇の水路が作業現場であります。再現コースに参加された土方資料館の愛さんの音頭で、左の写真のように参加者が畦に一列になってミゾソバを刈っていきます。
これがミゾソバ。タデ科の一年草で日本全国に生育しているそうです。水辺を好むということで、田んぼの畦。上右の写真のように、あぜ道の縁から水路に向かって生えていて、半分は水の中に漂っていました。再現コース用にたっぷり生えている場所を選定しておいてくれたようで、足元一面ミゾソバです。
この後の乾燥させる行程のために、なるべく長めに刈り取らなくてはいけません。
事前の連絡で、鎌は特に必要ないだろうということだったので、軍手のみ持参しました。茎はボキボキした感じで手で折れましたが、長めにと思い根元まで辿っていくと水の中にあったりして、軍手はすぐ泥だらけ。しかも、曇っていて良かったと思ったのは朝のうちまで、中腰で黙々と刈り取り作業をしていると、蒸し暑くて汗びっしょりです。タオル1本じゃ足りなかった!
蒸し暑い日中の作業なので、まぁ1時間ぐらいで切り上げるということでしたが、乾燥させたら1/10程度になってしまうと聞いていたので、足りないとまずかろうと思い、ひたすら刈り取り作業に没頭。
作業終了後に集めたミゾソバがこちら。私は、こ
の時点では、この量じゃ全員に行き渡るには足り
ないんじゃなかろうかと思いましたが、午後には皆
してこんなに刈り取った自分達を呪うはめになる
のであった・・・。

このあと、またてくてくと高幡不動尊まで歩き、い
ったんお昼休憩。

午後からは、再現コースの私達は場所を郷土資料館(ふるさと博物館が閉館、移転して新しくオープンした)に移して、刈り取ったミゾソバを洗って束ねて干す行程です。

     日野市郷土資料館  http://www.city.hino.tokyo.jp/museum/

これがまた、地味な作業。流し場の方で大まかに泥を落とし、コンテナに水を張ってゆすぎながら、ミゾソバ以外の草や大きな根などを取り除きます。私は専らゆすぎ作業に没頭。ちょうど、畑から収穫したほうれん草を水洗いするような感覚。それにもやしのヒゲ取りを足したような作業でした。洗い作業と平行して、室内では、洗い終わったミゾソバを束ねる作業にかかります。

洗っても洗っても中々減らないミゾソバの山。時間割では午後3時頃には終了の予定でしたが、その頃はまだ洗い作業の途中。予定のある人が一人帰り二人帰りして、とりあえず洗い終わったのがほぼ4時ごろ。ここで一旦、終了となり、残りは5時までOKの有志が束ねる作業を続けました。当然、最後までお付き合い。5時の散会時に残っていたのは私を含め4人でした。
引率の村瀬さん、今野さん他、皆様お疲れ様でした。

帰りに高幡不動で埼玉から参加した女の子とお茶して、その後は自転車で帰宅。何より先にシャワーを浴びたのは言うまでもありません。
人心地ついてから、よく見ると、ひじから先に細かい切り傷。イネ科の草ほどではなくても、結構切り傷になるものなのね。夢中で作業していたので、泥だらけになったという以外何も感じなかった。ま、全然痛くないから当然ですか。


帰り道で、ふれあい橋の上から。この橋の下はタイル張りの広場になっていて、夏は子供が水遊びをします。大人が甲羅干ししていることもある。よくドラマでこの橋が使われるらしいですね。(私はまだ見た事がない)


なんだかんだ言っても、結構楽しかった一日でした。

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